ユーザーと管理者

super user ― root


マルチユーザーのOS(複数人で使うことを想定しているOS)では、 全部のユーザーを平等に扱うわけではなく、ある種の特権を持つユーザーがあることが多い。 Unix以外のマルチユーザーOSでは、「Supervisor」(スーパヴァイザー)や「administrator」(アドミニストレイター)と呼ぶ。 どちらも『管理者』程度の意味である。 Unixの場合は『super user』という言い方である。 実質的に似たようなものではあるが、名前のこんなところにも思想の違いがにじみ出ている。

root

Unixのスーパーユーザーの名前は『root』という名前にするお約束になっている。 (インストール時にかならず存在する。他の名前に変更することも可能だが、普通しない)。

必要なときだけスーパーユーザーになるようにする

Windows XPを使うときなどは、めんどうなので「administrator」権限を持ったユーザーのまま 使う人も多い。だが、Unix (Linuxも含む) では、 操作ミスでシステムに重大な影響を与えてしまうことを防ぐためにも、 たとえ自分1人しか使わないマシンであっても、まずは自分用の一般ユーザーを1つ登録し、 通常は一般ユーザで作業するように、 そして、システム設定などスーパーユーザー権限を必要とするときだけ、そのつど切り替えることが推奨される。

そのためには、まずユーザーを作成しなければいけない。GUI側から作っても簡単だが、 コマンドラインで行なう場合は、

	    % adduser
	

login:プロンプトから直接rootでログインするのは、インストール直後のような特殊な場合のみにし、 通常は必ず一般ユーザーでログインしてから、 一般ユーザー権限でできる作業はそのユーザーで行ない、必要なときだけrootになる。 そのための、ユーザーを切り替えるコマンドは以下のsuコマンドを使う。

	    % su -
	

Xを起動するときも同様

さらに、rootになっている状態でstartxなどで Xを立ち上げないことが推奨される。 インストールが終わってrootでログインしたときなど、すぐに startx と入力したくなるかもしれないが、 startxは常に一般ユーザーで実行すること。

Xのメニューにはシステム設定などroot権限を必要とするものも含まれているが、 これらを起動した際にはちゃんとパスワードをたずねてきて、そのときだけ root権限で動くようになっているので大丈夫。

return

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